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カオプラビハーン (2005.9.18 更新)
概要
 遺跡はカンボジア領だが、入り口はタイ側にしかないということで、両国の間に 領有争いがあった曰く付きの遺跡。現在は、国際司法裁判所によって、正式に カンボジア領となっている。ただ、遺跡周辺のカンボジア人子供に聞くと下の村に 住んでおり、どうやら上がってくる道があるようだ。
 遺跡はかなり傷んでおり、いつ崩れてもおかしくない状態で、地震や大きな 台風などが来れば崩れてしまうかもしれない個所がいくつもある。また、つい最近 まで内戦でポルポト派が占拠していて、大砲なども残っている。地雷もあるかも 知れないので、人が近付かないところには行くのは危険である。
 また、カンボジア情勢などにより国境が閉ざされる可能性もあるので、事前に 通過できるか確認して置きたい。[05.9]

途中の道駐車場

行き方
 乗り物を乗り継いで行くのには不便過ぎるので、迷わずレンタカーを利用するか、 ツアーをお勧めする。また、各県都からの距離は下記の表の通りとなる。24号線を ひたすら東に向かうルートが片側1車線、綺麗に舗装されていて、交通量も少なく お勧め。途中特に何もなく、限りなく続く田んぼと水牛の群れに出遭うだけだが、 日本にはない雄大な大陸が感じられる。[05.9]

カオプラビハーンから距離
シーサケット98km
スリン98+104km
コラート98+104+166km
バンコク98+104+166+255km

宿泊施設
 コラートの宿泊した場合、車で5〜6時間は掛かります。コラートよりも更に近い、 スリンかシーサケットでの宿泊をお勧めします。また、近場には遺跡が多数あるので、 時間に余裕がある場合は、他の遺跡を観光することもできます。
 カオプラビハーン観光は、足場が悪く暗くなると危険です。朝早くに出発することを お勧めします。駐車場から、遺跡をざっと観光して戻るまでに2時間掛かりました。 また、タイ側の国立公園の見学で更に1時間。

外国人料金連発は悲しい
 国立公園駐車場到着のちょっと前に、料金徴収所がありタイ人は、20バーツだが、 外国人は100バーツなんだかな。担当官の「外国人はいるか?」 の問いに正直に「います」と答えなければ。。
 駐車場では屋台レストラン数件とビジターセンターがある。写真の通り、ここからの 眺めも相当満足。この先の展望に更に期待に胸を膨らませる。

ビジターセンター入り口へと続く道

 カオプラビハーン入り口へは更にここから歩く。しばらく歩くと、タイ人が書類を 作っているので、担当官に聞く。パスポートを渡し、5バーツ(コピー代)を支払い 必要事項を書き込むだけとのこと。これで許可証が発行されタイ側はOK。
 更に進み寺院階段前で、カンボジア側の料金徴収所がある。タイ人50バーツで なんと外国人は200バーツ。友人と日本語で喋っていた のがまずかったのかな。いつもは、タイ人料金なんだが。。[05.9]


カオプラビハーン遺跡
桁外れのスケール
 以前、クメールの衛星都市ピマーイ遺跡(コラート県)を観光したことがあるので、 そんな感じかと思っていたら大間違い、遥かに大きなスケールです。また、足場が悪く、 ところどころでは遺跡が崩れているので、細心の注意が必要です。
 また、頂上までは観光しながらで、ざっと1時間、往復2時間の距離なので結構な 体力も必要です。写真の通り、崩れた階段などをひたすら何度も登り石畳の参堂などを 数ヶ所を超えて本道に到達します。

崩れた階段上へと続く道
売店遺跡1

客層
 ほとんどがタイ人のツアーか個人旅行者で、外国人旅行者は稀な存在です。この ときは我々日本人1組の他に西洋人老夫婦を1組見掛けただけでした。

遺跡の状態
 「石畳の参堂」も写真の通り、デコボコで歩き難く両側に立っている柱は、 大きく傾き、中には倒れている柱もあるのが現状です。その他の個所も同様に 崩れているところが多く、非常に残念な保存状態です。国境付近にあるカジノの 税金を高くして、遺跡の修復に充てれないものかと思います。

石畳の参堂崩れた柱

霧や雨
 周りはカンボジアの大平原や密林があることもあり、霧が立ち込めたり、 雨が降りました。写真のように暗くなり、辺りが真っ白になったかと思うと、 また、晴れたりとなかなか大変でした。日が強く照り始めると霜が蒸発して 霧になるようです。

降雨1降雨2
降雨3降雨4

本殿
 かなり歩いた後、回廊や様々な建物が連なっている所にでます。ここが本殿で 更に歩くと、視界が急に開けます。ここからの景色は絶品で言葉では表しようが ないものです。直ぐ下は切り立った崖で落ちてはまず助からないでしょう。
 遺跡自体も崩れ落ちてしまいそうですが(実際に崩れているが)、この景色を 見ている大きな岩も崩れ落ちないかと冷や冷やしてしまうほど、スリル万点で 怖くなってしまいます。[05.9]

カンボジア側の売店
 ほとんどの店でタイ語、英語が通じます。これといった珍しい土産はないですが、 カンボジアらしく宝石なども売られています。カンボジアのビール「アンコール」 などもあり、雰囲気を盛り上げます。通貨はバーツで問題ありません。

大平原崖っぷち
筆者1筆者2

内戦
 冒頭にも書いていますが、岩などに弾丸の後が残っていたり、05年9月現在、 写真の通り、バンカーや大砲が残っており、この国の内戦の長かった、また、 この遺跡自体が戦場になっていたという歴史を感じます。大砲が配置されている 場所からは一面が見渡せ、恐らく双眼鏡などを使えば、敵を攻撃するのに適所 だったと思われる視界の開けた場所に設置されていました。ヘリコプターも あったそうですが、撤去されたそうです。[05.9]

熊の皮大砲と遺跡
バンカー遺跡と子供

熊の毛皮
 この下の密林に住んでいるということですが「熊の毛皮」がありました。これだけ 広大な森林地帯は、もうタイにはないと思われます。熊の他にも沢山の野生動物が 暮らしているでしょう。この大自然が壊されることなく今後も国立公園として保存 されていくことを望みます。

遺跡で遊ぶ子供たち
 この大パノラマをバックに遊ぶ子供たちが羨ましく思えますが、ほとんどの子供は 簡単なガイド、また、絵葉書などを販売しています。いろいろ案内してもらった場合は、 絵葉書を買うか、若干の小銭(10バーツほど)を最後にあげ ましょう。ちなみに同様の絵葉書をバンコクで買うと5バーツなので、極端に ぼられないようにしましょう。ところで、タイ語がかなり上手で タイ人の友人もどこで習ったの?!と聞いていましたが、難しい単語は苦手なようです。 [05.9]


タイ側国立公園
整備された公園
 カオプラビハーン遺跡を見た後に、更に見学するのは体力的にちょっと 大変ですが、タイ側は非常に整備されておりベンチなどもあり寛げます。 こちらも見学して駐車場まで戻るのに1時間程度掛かります。[05.9]

崖の下に道崖に彫刻

崖に彫刻
 どんどん整備された道を進んでいくと、下に降りる階段があります。 ここを降りていくと崖に彫刻が施されています。数百年前からあるとのこと ですが、なんかどうも信じがたいところです。

下は密林筆者

モーイーデーン絶壁
 モーイーデーン絶壁は、標高584メートルの高さでカンボジア側とタイ側の 展望が望めます。そして、その先にあるのは「カオプラビハーン遺跡」です。 人が住んでいるような建物などは一切なく、ただただ、密林が広がるだけです。
 タイ側国境には、バンカーなど軍事施設もあり兵隊さんも常駐していますが、 危ない雰囲気はありません。ただ、地雷が危険の標識が今もあり、作られた道 以外を歩くことは非常に危険です。[05.9]


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